※本記事は水玉漫画「親愛なる玉森へ」の返歌、「玉森より愛を込めて」のあとがきです。
未読の方は以下または上記のリンクよりごらんください。(↑のがいいかも~)

あとがき

この話は、実はもともと生まれる予定が全くありませんでした。
本当に、ちょっとした事故と私の不注意とBOOTHのおかげです。(大したあれではないので詳しくは冊子のあとがきで…)

ですがこうして見ると、描けて良かったなぁと思います……。
店主の全てが遅すぎた感じが……、好きなんですよね……。

「『親愛なる~』の返歌の水玉漫画出します!」言うた時は、続きかと思われたかもしれませんが、「親愛なる~」に続きをつけるのはだいぶ野暮なので……、
同じテーマで、同じ流れを、玉森くん(店主)視点で巡る構成になりました!
そしたら冒頭から生きてないじゃないですか! 水上!


小ネタ

【店主の人生と炎
関東大震災では、揺れによる倒壊より火災の被害が大きかったようです。
また、東京大空襲でも甚大な被害を受けた東京は、一帯が焼け野原になったようです。
炎をテーマに据えたのは、このようにして、店主の人生が何度も炎に奪われてきたように思えるのがひとつあります。
その他には、単純に前作が水テーマだったのでそれと対になるように、という思いもあります。
また、「この手紙は”店主の水上”への弔いでもある」と思っていたので、今回は燃やすのが最適でした……。

【小ネタなど】
全体を通して、前作「親愛なる玉森へ」の対になる、返歌のような漫画なので、冒頭P1と最終P15のコマ割りはほぼ同じです。
ほかにも、台詞回しや回想など、踏襲した部分が多いです。
ただやはりどちらも過去を回想するものの、水上にとっての”過去”は5億年分あるのに対して、玉森くんにとってはこの人生の数十年だけが”過去”ですね。
前作見てくれた方は、そういう対比も楽しんでくれたら嬉しいです。

  • 「これが~最後の手紙だ」
    これまでに何通の手紙を書いてきたのでしょう……。
  • P1 ご飯
    体が悪いのでヘルシーです。
    ”玉森くん”ならここでオムレツライスとカルスピを飲んでいるでしょう。
  • 「お前の愚かさを知った」
    玉森梅鉢堂就職ルートの水上とは初めて出会ったので、
    玉森くん(自分)への嫉妬から「私の空想にそこまで喜ぶなんて…」という感想が出てきつつ、夢之久作の原稿という罠にホイホイハマる水上を愚かんでいます。
    店主は水上がクソデカ虚言を吐いていたことを結局知らなかったかと思うので……。
  • P8 人々と馴染もうとする玉森くん
    ちょっとずつ、書生のような姿から、サラリーマンのようになっていきます。
    紙を「とんとん」と揃える所作も、編集者・水森タマだからこそ出るものです。
  • 人々と逆行する玉森くん
    しかし周りの人の向きとは依然逆行して歩いています。
    本人はちゃんと社会人として生活しているつもりですが、その本質は変わっていないのかもしれません。
  • P9 風景周り
    横に置かれた新青年→戦況の悪化で、上に置かれているもの(新しいもの)ほど薄いです。
    2機の爆撃機東京大空襲の際のB-29です。この夜遅く数機の不明機が飛来し、一度は空襲警報が発令されたものの、不明機が飛び去ったために一度解除されてしまったようです。実際に空襲が始まったのは警報解除の後だったため、玉森くんは防空壕にいません。
    ・つけペンって普通折れますか?→折れないです。当初はペン先曲がりくらいにしていたものの、物足りなくなった仕上げの古今が強引に変更しました。すみません!
  • 「いつかの約束」=留年しろと言ったこと。
    「私の苦心」=地下室の怪人を書き始めていたこと。

    店主は何度も、”来年”は変わらず来るものだと当然のように考えてしまっていますが、別にそんなことはなかったですね……。
  • 「私達は幸運だったのだろうか」
    震災や大戦を生き残ったこと。
    楽しい手紙のやり取りは確かにあったことに対して言っています。
    自分が幽閉したカオルに、幽閉されていた水上の生活を重ね、「幸運であってほしい」とは思っているようです。
  • P13「誰が読んでくれるんだい」
    一番読んでほしい人はもういないのに、なんで書いてしまうんだろうなぁ……。
    実際首はもっと横に切っていると思いますが、どうしても作画班の古今がどうしても突き刺したかっったようなので突き刺しになってしまいました。
  • P14 水上
    右上コマは”今”の水上。その左は”私”の水上。その下には、”私が愛した”水上。
    全ての水上を燃やして、決別をしたつもりの店主です。
  • P15 雨
    が、雨粒が静止するくらいのほんの一瞬、逡巡してしまう店主です。

そんな感じです。
やはり史実の悲しい出来事を扱う以上は、史実に忠実に描くのが時代に翻弄された先人への誠意かと思いますので、語りも、長くなってしまいました!

本当にこんなところまで読んでくれた皆さん、諸事情で初稿8ページだったところで感想くれた皆さん、ありがとうございました!
ゲテモノ二次創作を量産している自覚はあるわけですが……やめられないんですよね……。
なんだろう……エロ漫画描く時より大きな、興奮が、あります!
これが本当の、私の異常性癖なのでしょうか……。

でも皆さんが少しでも楽しんでくれたなら、小さいことには目をつむるとします……!

死を描かずに、生の喜びを描きたい……そういう思いはあります……。
いつになれば、描けるでしょうか……っ
修行は続く……!