
リソグラフ印刷がしたくてしたくて、
自己満で原稿作ってレトロ印刷様で超かわいい印刷をしてもらいました。
その自慢と、原稿の作り方などのまとめをしちゃいます!
前半紹介と自慢、後半で原稿の作り方解説してまいります~!
***2024年6月追記***
レトロ印刷入稿に関する新たな記事を投稿しました。
以下に続く解説の内容は、やや分かりづらく手間がかかる方法のため、
レトロ印刷の原稿方法&入稿方法を知りたい方は最新版をご参照ください。
最新版▶https://cocon-eastwest.com/retroprinting2/
まず、レトロ印刷(リソグラフ印刷)って普通の印刷と何が違うんや?
って話なんですが、
この原稿、実は3色で作られています!(頑張ったね)
通常の印刷はCMYKの4色のインクを同時にビャビャっと紙面に吹き付けて
キレイなグラデーションなんかを表現するのですが、
こちらは色ごとに版を作り、それを1色1色刷る……版画のような作り方をするのが特徴です。
そのため、1枚1枚に異なる独特な色のズレやカスレ、ムラが出ます。

これがなかなかに可愛らしく、逆にイイ……ってわけで人気の印刷です。
あと、蛍光系のインクや金色のインク(マット系)も使えるので、
オンデマンドにはない目の醒めるような発色や、上品な金が美しくて魅力的です。
私としては、微妙なズレによる一点もの感が強いのも好きですね…。
そのうち普通にポスターとか作りたいです。
そんなちょっと変わった(レトロな?)印刷なので、
入稿データも通常のものとは違い、以下のようになってます。
一枚目から順に、
「シトロン」・「ラムネ」・「蛍光レッド」
のデータです。
それぞれインクの色名です。
レトロ印刷さんのインク一覧
色々なリソグラフの印刷所のサイトを見ましたが、
レトロ印刷さんが一番たくさんの色を扱っているかと思います。
見ているだけでワクワクします(そして業務に支障が出てきます)。
今回は初めての利用でしたので、
- 試し刷り
- 厚紙 クーヘン
- 裁ち落としJ3(190×277mm)
- 3色
でオーダーさせていただきました。
お値段2060円(送料込み)で2日後発送でした。
※土日も稼働しているようですので、営業日換算しなくていいみたいです!たぶん!
用意したイメージデータがこれで…

できあがったのがこんな感じ!(3枚届きました~!)
綺麗に写真に撮るのが難しいんですが……おおむね予想通りの色となりました!
というか、やはり発色が良い……!
逆に想定外で次回以降改善したいと思ったのは、
- 色ムラが思っていたより出る
- 全体的にぼやっとしている
- ニシくんの髪の一部(右上)に蛍光レッドが強く入ってしまった(シンプルミス)
という点ですね。

こちらやや接写した画像ですが、よく見ていただくと点々で描画されているのが肉眼でも確認できます。(顎のあたり分かりやすいです)
思っていたよりこの粒状感が強く、肌もいろんなつぶつぶが混在しているような感じなので、ムラっぽい感じが強く出てしまっています。
そもそも「ベタはムラが出やすい」と注意書きされていたのでこれはわかっていたことなのですが、
漫画脳になっている私は”ベタ”のことを”K100”(=濃い色のみ)だと思いこんでおりましたので、「淡い色も塗りつぶしたらベタか!」と気付きがありました。(お茶目さん?)
今回私はグレースケールで入稿したのでベタがムラムラしていたのですが、
以下の記事を見た感じ、60線くらいのトーンにしたほうが点々が均一に並ぶのでムラ自体は減らせそうな気がします。
グレスケのランダム感も可愛らしくていいんですけどね!
全体的にぼやっとしているのは、データを350dpiで作ったからかもしれません。
一応、入稿できるデータとして300~600dpiと書いてありましたので、
いつものカラーイラストの要領で350dpiで作成したのですが、
標準解像度は600dpiなのかも……と思うなどしました。
これについては、単純に印刷のズレのせいもあるかと思うので、
(特に今回は主線なしのデータでしたので…)
次はトーン化&600dpiのデータで検証してみたいところです。
原稿作り
原稿の作り方についてお絵かきの者の目線から、解説していきたいと思います。
上記のように、できることなら600dpi・トーン化データの方が良いかと思われますが、
トーン化は最終的にドン!とできちゃうので、今回はひとまずグレスケ原稿ということで失礼しちゃいます。
☆製作環境クリスタEXですが、EX特有のナニかはないと思うのでPROでも大丈夫だと思います。
1.「あそびかたろぐ2」を入手する
全てはここから始まります。
https://jam-p.com/?pid=167794337
1100円+送料しますが、これがないとインク色や紙などがわからないままの博打になってしまうので、必ず買いましょう。
頼むかまだわからないのにお金だすのって躊躇しちゃいますが、あの~…めちゃくちゃボリュームがあり、印刷物としてめっちゃいいのでオススメです。
すでに「絶対にここで作るんだ!」という強い意志がある方は混色見本カードセットなんかも一緒に買っていいと思います。
2.ラフを描く


描きました。
ラフな自己満原稿なのでフヤフヤ線状態ですが、
本来この時点で明暗比についてはやや考えておいたほうが、色を選ぶ際に困らずに済みます。
(影と固有色の暗さをちょっと付けてバランス見ておいた方がいいです!って話です!)
今回はヒガシくんの髪色が一番暗いのが固定だったので、
ヒガシくんについては
髪→顔→背景 で 暗→明 になるように…
ニシくんについては
背景→顔→髪 で 暗→明 になるように…
ややキャラから逸脱しちゃいますが、まぁ、それも味、か…と……。
それだけ決まったらあとは何色を選んでもいい感じになるはずです!
3.色を選ぶ
ヮ~!
入手した「あそびかたろぐ2」の中の色見本を見ながら、かわいい組み合わせを探します!
しかし混色時のイメージがどうしてもつかめなかったので、
2色の混色見本カードセット【A】のラムネ×蛍光レッドをベースに、
ニシくんの髪に黄色っぽい色が必要なので、シトロンを加えることにしました。
理論上は青め・赤め・黄色めの3色があればかなりの色数が表現できることになるので、お絵かき上の制約はほぼありません。
色が決まったところで、色塗りの準備をしていきます!
4.カラーセット作り

「あそびサンプル2」の色見本をサンプルに、
目視で100%の時の色、90%の時の色…10%の時の色というように100%から10%までのカラーセットを作ります。
100%の時と10%の時の色で一面にグラデを張って、
スポイトで吸って吐いて…ってするのが早いかと思います。
ここまで読んでくれるほどレトロ印刷さんに興味があるということは、
想定外の仕上がりも楽しめる人だと思うので、
この辺厳密ではなくても大丈夫です。
作ったカラーセットが右上のヤツです。
このカラーセット内にある色のみを使って、塗っていきます。
5.色塗り
塗りというより、色重ねです。
色ごとに乗算レイヤーを作成し、色ごとに先程のカラーセットから吸い取った、明度の違う色で塗っていきます。
この時、10%、20%の濃度に縛られず、ぼかしたりグラデしたりして明暗の階調を増やすのは大丈夫です。

重ねて暗くしたい部分はCtrlでの描画範囲の自動選択を駆使して塗っていきます。
順番によっては面倒なことになるので、どちらかの色を固有色ということにして先に形を取り、もう片方の色で濃淡を付けていきます。
私は初心者なので、そこまでの違いはわからないのですが、
レトロ印刷のインクはちょっとだけ不透明なので(?)、上に刷った色が強く出るようです。
今回は上から「ラムネ→蛍光レッド→シトロン」で刷ってもらいました。
改めて印刷物を見ると、蛍光レッド(陰影)の上からラムネでベタっと髪の固有色をのせているので、
イメージ画像より陰影が潰れている気はします。
この辺の微調整は慣れるしかないですね……。
一見難しそうに見える塗りの作業ですが、
カラーセットを作っておくことで迷わなくなるので、結構簡単です!
6.グレスケへの変換
ここが一番の難関かと思いますが、手順を踏めばそんなに難しくないです。
一番トリッキーだった「蛍光レッド」のデータで解説しようと思います。
①彩度を抜くため、上に白か黒のカラーレイヤーを作ります。
(色調補正で彩度を0に調整するのと違って、こっちのほうが固有色の濃さが保たれるとかそういう理由でいつも基本的にこうしています)

黒のインクならこのままでいいのですが、
他の色のインクはK100(真っ黒)でようやくその色が100%出る…という感じになります。
(シトロンデータ見ていただくとわかるように、あれだけ真っ黒なデータで淡色がようやく乗っています)
つまり、このまま入稿してしまうとめっちゃ淡色の蛍光レッドになってしまうので、コントラストを補正していく必要があります。
②レベル補正レイヤーを作りコントラストを調整します。
「レイヤー>新規色補正>レベル補正」を選択すると、ウィンドウが出てきますので、主に左のポッチをいじっていきます。

ぐっと右に寄せると、コントラストがググッと上がります。
とりあえず、で寄せてみてから調整していきます。
③暗度の調整
ちょっと複雑なんですが……
一番暗いであろうところがレトロ印刷インクの濃度何%に当たるのか、調べます。
スポイトの設定を「参照先→表示上のイメージ」にして、
本来印刷したい色味を表示して、一番暗いであろうところをチョン…します。

80%の色味と合致しましたので、ここが80%と覚えておきます。
次にた先程作ったカラーレイヤーとレベル補正を表示した状態で、同じ箇所をチョン…します。

カラースライダーを出して、Vの値を調べます。
ここが明度20%(≒暗度80%)になるように、調整できればほぼ完了です。
あとはダブルチェックということで、一応明るめの箇所でもチェックをして……
濃度が合致するようにレベル補正でチマチマ調整できれば完了です。
(今回はこの段階で肌の濃度を10%→20%に引き上げたみたいです。一応こういう調整も効きます)
ア、暗度とかいうのは私の造語なのであんま気にしないでください……。
この①~③の流れを、色レイヤーごとに行えばデータは完成です!
お疲れ様です!
注意点
レトロ印刷様では色をレイヤーで分けた状態のデータをそのまま入稿することができません。
色ごとにグレスケのPSDデータを作って入稿することになります。
今回の場合であれば、
「omote_Cit.psd」「omote_K_R.psd」「omote_Lamu.psd」
の3種類が生まれました。
勘のいい方はうっすらお気づきかもしれないんですが、
名前と保存先を変えたバックアップデータをどこかで取っておかないと、
ミスって上書き保存しちゃうリスクが高めです。
くれぐれも、データ管理にはお気をつけて……。
レトロ印刷で本とか作ってみたいけどその場合もこれは変わらないので、地獄のデータ管理になりそうです。
あとこれは、レトロ印刷で厚塗りイラストみたいに表現したい人向けのデータの作り方なので、
主線ありでかわいらしいイラストを描く方はもっとシンプルに考えていいと思います。
ちなみに、出来た印刷物をスキャンしてきれいに取り込もうとしたら、こんなんになってしまいました。

スキャナーはレーザーかなんかで反射させた光を取り込んでるっぽいので、
蛍光色が全部飛んじゃったみたいです。
レトロ印刷で作ったものを取り込んで、いつか画集に…とか、オンデマンドのポスカにして…とか考えている方はカメラで撮る必要がありそうです。
でもやっぱり蛍光色は出力時に退色しちゃうでしょうし、現物見てもらうのが一番ですね……!
ネットじゃ綺麗な状態でお見せできないのが本当に悔しい……!
以上レトロ印刷さん最高だったよ~って感想でした。
今回色々わかったので、またなんか作りたいです!
よろしくお願いします!









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